第6章 惚気対決 『キミのとなりで ずっと』より
-Aside-
「んなわけねーだろ!翔じゃねーんだから!下手な売りもんより何倍も綺麗でセンス良くてすげーっつーの!」
「智が上手なのは当たり前じゃん!翔ちゃんはね、不器用さんなのにものすごい頑張って作ってくれたの!スタートラインが全然ちがうんですー!その分愛がもりもりに詰まってるの!」
「智のだって十分愛が伝わってくるわ!それこそ智が翔に負けるわけないだろ!」
「はぁ?!愛の大きさで翔ちゃんが負けるわけないでしょ!」
ニノと潤がケンカを始めた。
ものすごく珍しい…ってゆーか、こんなこと初めてじゃないかな。
最初はニノが一方的にキャンキャン騒いでるだけだったんだけどね。
いつもなら適当に流す潤が珍しく流せなかったんだ。
潤も智のことになると冷静ではいられないんだなぁ。
でもケンカの内容はどう聞いても惚気でしかなくて。
「ちょっと潤…///」
「カ、カズ…///」
完全に巻き込まれた智と翔くんは真っ赤になって、どうにか黙らせようと2人の間に割って入る。
「大体そんなこと言ったって見せてくれないんじゃん!その時点で潤くんの負けだもんね!」
「そんなに言うなら見せてやるよ!」
翔くんの腕に抱き込まれたニノが更に言い募ると、まさに売り言葉に買い言葉の勢いで潤が叫ぶように答える。
それを聞いた途端ニノがニヤリと笑った。