第6章 惚気対決 『キミのとなりで ずっと』より
「なんでそんなに渋るのさ!」
「じゃあ逆に聞くけど、ニノは人に見せること何とも思わないのかよ?」
あんまりうるさいから、逆に質問をぶつけてみたらニノは一瞬ポカンとした。
そんなこと聞かれるなんて思ってなかったんだろう。
でもニノはすぐに真顔になると
「俺は超超超嬉しかったから、こんなに素敵なものをもらったんだぞー!俺はこんなに翔ちゃんに愛されてるんだぞー!って叫びながら、世界中の人に見せびらかしたいくらいだけど…」
潤くんはちがうの?なんて首を傾げる。
あんまりまっすぐな目を向けてくるから、ちょっとたじろいでしまう。
これを本気で言ってるんだからすごいよな…
俺には絶対こんな素直に口に出したり出来ない。
でもニノの言ってることも分かる。
智と2人だけの秘密にしたい、誰にも見せたくないって気持ちは本当なんだけど。
誰かに見せたい自慢したいって、そんな気持ちも俺の中に確かにある。
「そりゃ…その気持ちも分かるけどさ…」
「でしょー!じゃあいいじゃん!見せてよ!」
つい本音がこぼれたら、途端にニノが目を輝かせた。
「でもなぁ…」
「もう!もったいぶりすぎ!何なの?智に限ってないと思うけど、そんな人に見せられないようなものなわけ?!」
何となく素直に見せるのも抵抗があってはっきり返事が出来ずにいたら、ニノがどんどん不機嫌になっていって。
でもその言い草に、俺もカチンときてしまった。