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となりの彼。【黒子のバスケ短編集】

第11章 となりの笠松くん。



「やっぱり手強いですね 高校生編…
大丈夫ですか?笠松先輩」
「すまねぇ公野…」

高校生編に入ってから
写真の女の子に笠松先輩が連敗している。
年が近づくと壁も高くなるのかもしれない。



「疲れた…」
「まぁ焦らずいきましょう 先輩紅茶でいいですか?」
「あぁ すまねぇな」
「いえいえ」

特訓もそこそこに 私と笠松先輩は
お茶とお菓子を囲んで休憩をしていた。



「それにしても公野」
「あ はい?」

クッキーを口元に運んでいたところを
笠松先輩に呼びとめられた。

「…先輩?」
「…」



先輩の手が私の髪にふれる。

「公野 だいぶ髪伸びたなー」



あまりに突然すぎて
思考に体が着いていかない。

「あの…先輩?」
「なんだ?」

…あー この人何にも考えてないみたいです。

「そのー 手を…」



しばしの沈黙。

笠松先輩はしばらく目をぱちぱちさせたあと
みるみる顔が赤くなっていく。



「…ぬあ!」



笠松先輩は ばっ、と後ろに後ずさった。

「す すまねぇ…」

ごにょごにょ言葉を濁しながら謝る先輩は
私が初めて見た顔で
なんだか少しかわいかった。

「…っふふ」
「…何笑ってんだっ」
「何でもないです っく…はははは」
「何だって!はっきり言えっ」
「何でもないですって
ほら そろそろ続きしますよ」

そう言い先輩の手を引く。

「いやもう少しだけ休憩を…」
「次はこれでいきましょう 桐皇の桃井さん!」
「いやちょっと待っ…ぐああああああ!」



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