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となりの彼。【黒子のバスケ短編集】

第1章 となりの黒子くん。



「やっと書き終わったー…あとは名前だけだね」
「すみません 結局全部書いてもらってしまって」
「いいよいいよっ
黒子くんの下の名前ってなんだっけ?」
「テツヤです 片仮名でテツヤ」
「テツヤ…と よしっ」

後は自分の名前を書き込むだけなので
背中を丸めていた私は少しのびをした。

「公野さんは」

「え?」

「公野さんは下の名前なんていうんですか?」

唐突だった 素直にびっくりした。

「え 公子だけど…」

「そうですか 公子さん…」
「なんかこそばゆい」
「そうですか?」
「あれ 私だけ?」
「続きは廊下で話すとして
はやく出しに行っちゃいましょう 公子さん」
「! ちょっと待っ 重っ!」
「遅いですよー 公子さん」
「もう こそばゆいんだってば!
笑ってないでたすけてよ!
わ 待って置いてかないでー!」

ちゃんと待ってますよ、と言って
くすくす笑う黒子くんに私がちょっとだけどきどきしたのは
彼には絶対教えてあげない。

end**
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