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となりの彼。【黒子のバスケ短編集】

第1章 となりの黒子くん。


ゆうらりとまどろむ意識の中で
となりの彼の声が聴こえた。

「…さん 公野さん?」

そうそう こんな感じで…



「起きてください 公野さん」



「…はい?」
「よかった やっと起きてくれました」

顔を上げるとと少し橙がかった空が目にうつった。
とっぷり、という程ではないけど
時刻は夕方にさしかかろうとしている。

「…あれ 私寝てた?」
「はい HR終わってからずっと」
「わ 30分も経ってる!
もしかしてずっと待ってくれてた…?
ごめん 用事あるかもしれないのにっ…」
「今日バスケ部休みなんで大丈夫ですよ
それに待っている間僕もちょっと寝ちゃってましたし」
「ほんと…?」
「本当です だから謝らないでください
さぁ はやく日誌書いちゃいましょう」
「そうだね 書こっか」

黒子くんは私の隣の席の人で
今日は日直だったので 一緒に日誌を書く約束をしていた。
特に接点がないしあんまり姿を見ないから(影が薄いのかな)あんまり話したことがない。

黒子くんが記入することを読みあげて私が書き込んでいく。
黙っているのもなんなので 部活の話をしてみた。

「黒子くんてさ バスケ部入ってるんだっけ」
「はい」
「うちのバスケ部って強いの?
なんか去年できたばっかりって聞いたんだけど…」
「強いです でも日本一になるためには
もっともっと強くならないと」
「日本一?またおっきくでたねー」
「そうですか?」
「うーん でもモチベーションが高いのはすてきだと思う
部活たのしい?」

そう聞くと黒子くんは
ほんのすこしだけ目元をゆるめて
うれしそうに言った。

「はい すごくたのしいです」



to be continued**
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