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となりの彼。【黒子のバスケ短編集】

第9章 となりの高尾くん。



「でさー俺は思ったわけ
『真ちゃんそれはやっちゃだめだろ!』って!」
「…うん」

止まらない。

「にしてもほんと真ちゃんおもしれーわ
バスケしてるときもそうだけど 普段の占いばかっぷりがさー」
「…あのさぁ」

全然止まらない。

「あーそうだそうだ!
こないだなんて真ちゃんさー…」

「ちょっとは黙れやあああ!」

そう叫んで 和成のおでこに渾身のでこぴんをくらわす。

「ってーな公子!
相変わらず公子のでこぴんきっついわ 指どーなってんだよ…」
「和成も変わってないよ 残念なくらい」



高尾和成とはかれこれ長いつきあいだ。
家が近所なので昔から家族ぐるみでつきあっていたけど
別々の高校に進学してからは連絡もまちまちになっていた。

私は進学先でバスケ部のマネージャーをしているので
和成のいる秀徳高校と何度か試合であたったことがあるが
こうしてゆっくり話す時間なんてなかった。



「で 何買うか目星はつけてるの?
緑間くんの誕生日プレゼント」
「考えたんだけどいいの思いつかねぇんだよ
だから女子の意見聞こうと思ったのに
こんな暴力的な女子になんて聞いても…」
「次は指2本でくらわすぞ」
「ちょちょちょ 冗談だって!
マジ痛ぇからそれ!」

言い合いをしながらも百貨店の中を見てまわる。
けど 私が緑間くんの趣味を知っているわけがないので
和成のセンスに頼るほかない。

うーん、と悩んでいると
和成が突然焼き物のコーナーで足を止めた。

「和成?どした?」

そう聞くと 和成がぽつりとつぶやいた。



「信楽焼新調ってのもいいなぁ…」



「…は?」



to be continued**
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