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依存愛-彼と過ごした3000日-

第2章 朔


「遊ばないよ」

しーちゃんの、返ってくる言葉が怖くて、握られた右手に力を入れた。
と同時に。
しーちゃんの声が、降ってきて。
想像と違う言葉に、思わずしーちゃんを見上げた。


「なんでビックリしてんの?花が言ったんじゃん」


ぽんぽん、て、頭を撫でてくれる手が、すごく優しい。


「最近、しーちゃん、花のゆうことなんでも聞いてくれるね、なんで?」
「そう?」

指輪も、動物園も。

なんだか、怖いくらいにしーちゃんが優しい。

「花が、好きだからじゃない?」



しーちゃんにとってはただの単語でも。
花にとっては時限爆弾並の威力があるんだよ。


時限爆弾、って。

きっと時間がきたらすぐに爆発してなくなっちゃうって。


わかってるけど。


爆発に巻き込まれて死んじゃってもいいくらい。

この時限爆弾の投下は、花にとっては大事な、大切なもの、だったよ。
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