• テキストサイズ

依存愛-彼と過ごした3000日-

第2章 朔


そのまま、ソファに押し倒されると。
さっきもらった指輪が、テーブルにコツン、と音を立てて、鳴った。

「しーちゃん、まだ明るいよ?」
「だって、花がくっついてくるから」
「くっつくとだめなの?」
「だめじゃないよ」


しーちゃんに大好きって言われる度に。
心が苦しくなる。
しーちゃんの発する言葉ひとつが、花にはすごい威力をもってのしかかってくるの、知ってる?

ねぇしーちゃん。


花は、しーちゃんにとってなんなのかな。


都合いい時に、ヤれるだけの女なら、他にもいるでしょう?
なんで、わざわざ指輪なんてくれるの?


ねぇ、しーちゃん。


花、期待してもいいの?




「花何考えてんの?」
「しーちゃんのことだよ?」
「俺のこと?」
「うん。下からしーちゃん見上げるの、かっこいいなって」
「なんだよそれ」
「しーちゃん……」

「花」


遮るように、彼の唇が首筋へと触れれば。


「……ん」

吸われるような感覚と、鈍い痛み。
それは徐々に下へと降りながら、何度も繰り返されていった。


「今はこっちに集中。できるよな?」
「……できる」
「さすが、花はいい子だな」



『いい子』。
花はいつまで、いい子でいればいい?
いい子でいればしーちゃんは、この甘い極上のキスを花にずっとくれる?
ずっとずっと。



花のそばにいてくれる?



/ 256ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp