第2章 朔
「うん、すっげー熱い、花の体」
ぐるぐるして、気持ち悪い。
「しーちゃん、気持ち悪い…………頭、いたい」
「すぐ、気持ちよくなるよ」
ゆっくりとしーちゃんと向き合えば。
「いい子」、って。
おでこに1度キスをしてから、唇はどんどん、下がって行った。
ついでに、右手がスカートの裾から簡単に侵入すると。
無意識に左手がしーちゃんの腕を阻止しよーと抵抗する。
「花」
「…………だって」
「………花の泣きそうな顔、癖になりそう俺」
上目遣いにそう言うしーちゃんの言葉に、沸点を越えた血液がさらに顔中に集まって溶けそう。
余計に。
涙が溢れてくる。
「しーちゃん……………」
お願い、やだ。
気持ち悪い。
澪たちだっているのに、無理だよ。
「そんなふったら、また気分悪くなるよ?」
「……………っ」
まっすぐ見下ろすしーちゃんの視線に耐えられなくて。
唯一動く頭をぶんぶんふった。
だけど。
耳元で囁かれた声に、一瞬動きがピタリと止まる。
そんな花の反応を見逃すしーちゃんじゃない。
「………ああ、そっか」