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依存愛-彼と過ごした3000日-

第2章 朔


「花、もう少し飲む?」

「や………………っ、それ、嫌い」


両手を口の前に持ってきて阻止しようとするけど。

そんな抵抗なんて、簡単にねじ伏せられた。


強引に開かされた唇から、意志とは関係なく流し込まれた液体を。
コクリと喉を鳴らして飲み込んだのを確認すると。



「今度はちゃんと飲めた?」


そう言って、しーちゃんは意地悪く笑った。


「これ…………っ、苦いの、やだ」



喉が、焼けるんじゃないかってくらい、熱い。


「しーちゃ、熱い」




呼吸が落ち着かなくて、苦しいのに、気分なんていいはず、ない。




「花」



熱い。
顔も、手足も。
見上げるしーちゃんの顔も、霞んで見える。



「俺のゆーこと、聞けないの?」



体を仰向けにするのが辛くて、横になってすぐに丸くなる花を、そんなしーちゃんの声が、一気に現実に引き戻す。


「………………っ」
「花?」
「だって、熱い………、しーちゃん」



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