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依存愛-彼と過ごした3000日-

第2章 朔


「結城!」



「何」



強引にベリっと、音がするくらいに引き剥がされると。
不機嫌なしーちゃんの声。


「花に触んないで‼」
「は?無理………ってか、帰んないの?」



「結城の家じゃないでしょ!」


「とまんの」
「泊まるよ‼花はあたしと寝るの」


まだふわふわ頭の中が浮いてる。
意識、引き込まれそう。

「は?冗談だろ?空気読んで帰れよ」



やばい。
ふたりの声が遠い。

「修、花、も、寝そう。寝室連れてけよ」


「はいはい」


体が浮いてるのか、頭の中が浮いてるのか、わかんない。
ただ、ふわふわする。


「ちょっと、結城」

「うるせー、亘、嫁うるさい」



もう眠い。
ふわふわ体が浮いてるの。
こんな気持ちいいのに、しーちゃんの匂いする。
しーちゃんの声がすぐ近くに聞こえる。
すごく最高の子守唄じゃない?
寝るな、なんて無理。


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