• テキストサイズ

依存愛-彼と過ごした3000日-

第2章 朔


「花、お前、目、座ってるけど」

「えぇ?」

「ジュースで酔った?」


花が飲んでるの、オレンジジュースだし。

酔うわけないよね。


でも。

確かに、変な感じする。


「修」


「なに?」


「お前、花になんかした?」


藤崎さんに誘導されて、カウンターにある長椅子に座り込んだ花に、みんなの視線が来てるの感じる。

「花、大丈夫?」

「へーきだよ?」

花と視線を合わせるため座り込んだ澪は。
たったままこっちを見てるしーちゃんに視線をうつすと。

「結城、なにした?」

と、思いきりしーちゃんを睨み飛ばした。


「ハタチのお祝いを、少し」

「は?」

「まさかお前、やっぱりこれ酒入ってんの?」

「なに、やっぱりって」

「さっき花にこれジュース?って聞かれたけど、飲んでも酒の味しなかったから、そのまま渡した」

「はぁ?」

「味見程度だよ、入れたの」

「なに入れたの?」

「ウォッカ」

「はぁ?やっぱ結城、あんた1回死んできて」

みんなの声が遠くで聞こえる。

けど。

「花?悪い、気分悪い?」

しーちゃんがこんなに近くにいるのに、気分なんて悪いわけないよ。

「しーちゃん、大好き」

目の前に映し出された大好きな人の顔に、にっこりと微笑んで。


くちびるに、愛を伝えた。


/ 256ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp