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依存愛-彼と過ごした3000日-

第7章 『混濁』


「もう、忘れよう?」


いやだ。


いやだ。



忘れるなんて、いやだ。



「花」



「優生を失うのも怖いけど、しーちゃんを忘れるのもすごくいやなの。優生の傷付いた顔見たくないけど、しーちゃんを忘れられない」



忘れられない。




好きなの。



しーちゃんが、大好きなの。



「なんで?花、なんでそんなに修くんなの?花なら、修くんにこだわらなくてもたくさん大切にしてくれる人いるよ?修くんなんかよりもっともっと…………」





「『なんか』って、酷くない、さくちゃん」














「…………っ」


涙が、止まった。




時間が、止まった。





思考回路も、なにもかも。





止まった気がした。
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