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依存愛-彼と過ごした3000日-

第1章 夜暁


………………………………。




     …………………………。






「…………………花?」


昔を思い出しなから、思わず漏れた笑み。


「しーちゃん」


それは。
起きたばかりの彼にも気付かれたようで。


「なんか、楽しそう」

すぐに上体を起こして。
座ってる私の頭のてっぺんに、キスをした。


「花、寝てないの?」
「ん、大丈夫。今日夜勤だから。しーちゃん帰ったら、ちゃんと寝る」
「そっか」


大きく欠伸を漏らしながら、ベッドから出ていく彼の体温が、名残惜しくて。
着替えをする彼を目で追った。


「寂しい?」


私の視線を感じとると。
悪戯に目を細めて、彼は私を見下ろしてくる。


「寂しい」


言葉にしたら、それは現実になるのに。

それでも彼は。
言わせたがるんだ。
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