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依存愛-彼と過ごした3000日-

第5章 対峙


「うん」
「……ま、いっか。帰りますか、代行で」
「花運転するよ?」
「いや、すでに飲んでるから」

それ、とグラスを指されて、そーいえば。
あんまりお酒飲んでる自覚なくて忘れてた。


「ほんと酔ってない?」
「酔ってない」
「ならいいけど」
「お酒取ってこないの?」
「いや、なんか今離れちゃいけない気がするから」
「?」
「花絶対酔ってるよな?」
「酔ってないってば」



早く取ってきなさい。
って。
優生を押しやれば。
心配そうにこっちをチラチラと伺う優生。
見せつけるように。





手の中のグラスを一気に飲み干した。




優生は、いつもいつも花を気にしすぎなんだ。
もう花だって子供じゃない。
たまには優生にも羽目を外す機会作ってあげたい。
好きなこと、してほしい。
思うとうりに、行動してほしい。



花を一番に考えてくれるのは、すごく嬉しく思うんだけど。



……………えっ、と。




なんだろ。





考えが、まとまらない。






頭の中、モヤがかかってる、よーな?





あれ?





ふわふわ、する。





「………………っと」





急にふわふわして、ぐらりと傾いた花を、片手で受け止めてくれたのは、さっきまで背中を見てたはずの、優生。



「あれ?」



「花ほら、やっぱり酔ってるだろお前」
「よく、わかんない」
「大丈夫?気分は?悪くない?」

「………だいじょぶ、みたい」
「なら良かった」


どっちかとゆーと、きぶんいい。



「花?」

「なんでゆう、おさけもってないの?」
「さすがにこんな状態の花とは、飲めないってゆーか、いや、悪いのたぶん俺なんだけど」



「ゆうは、わるくないよ。いっつも、ゆうはわるくないもん」



わるいのは。
花、だもん。





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