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依存愛-彼と過ごした3000日-

第4章 再会


結婚は、まだまだ想像なんて出来ないんだけど。
こーゆー場所は、憧れるな。




「お疲れ、澪」
「花。なんか結局打ち合わせ付き合わせちゃったみたいになっちゃって、ごめんね?」
「ううん、打ち合わせしてる間、ドレスいっぱい試着できて楽しかったよ?」
「綾瀬さんも、せっかくの休みにごめんなさい」
「俺は、花が楽しんでくれたらそれでいいよ」


優生がにっこりと澪に笑いかけると。


「澪?」


澪はなぜか無表情で、フリーズした。

「綾瀬さん、花借りますね」
「?」


澪に引っ張って連れてこられたのは、先ほど澪たちが打ち合わせしてた式場のロビー。

「澪?」
「花、綾瀬さん、めちゃめちゃ花大好きオーラ全開じゃん」
「えぇ?そっかなぁ」
「誉めてないっ」
「なにー?澪、マリッジブルー?」
「じゃなくて!!ねぇ花、なんであんた、無理して笑ってんの?」

澪はいつも、ストレートに傷口えぐるな。

「ほら、また固まった」
「固まってないよ。それに無理してなんて笑ってない」
「花、ほんとに結城のことは忘れた?」
「何言ってんの?」
「笑ってごまかさないで。もう、好きじゃない?」

『好きじゃない』

そう言えたらどんなに楽か。
言えないから、こんなに苦しいのに。

優生に優しくされればされるほど、苦しくなってくのに。


「花」
「心配しないで澪。無理なんてしてない。今日はほんとに楽しかったもん。大袈裟に考えすきだよー?澪はそんなに私に幸せになってほしくないの?」
「……そんなこと」
「でしょ?ほら、早くもどろーよー」

「……花」


「いいから。この話はおしまい、ね?」


「……うん」




ごめん澪。
その話はしたくない。
抉られたくない過去(キズ)くらい、誰にだってあるでしょう?
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