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依存愛-彼と過ごした3000日-

第4章 再会


「……………なんで、式場?」
「いいじゃん、試食会って、来てみたかったの」
「ドレスも試着大丈夫だよ」
「ほんと?花きたーい」

キャーキャー騒ぐ私たちの後ろで、ふたりの大きなながーいため息が聞こえた。

ここは、澪が3月に式をあげる予定の結婚式場。
3月まで、休日は式の打ち合わせびっしりの澪に合わせて、ダブルデートは式場デートになったわけなんだけど。

たまたま試食会の日程と重なって。

私たちも参加できるように澪が頼んでくれた。



「澪、走るなよ」
「転ばないよ」
「…………わっ」

「……………なんで、なんでもないところで花が転ぶかな」

「ごめんなさい」

しかも思いきり顔からいったせいで鼻が痛い。

「赤くなってる」

ふっ、って笑って。
そのまま抱き起こしてくれる、優生。

「澪ちゃんじゃなくてよかったね」
「花みたいにどじでもないんで」
「澪、さらっと今ディスったよね?」
「さらっとなんて止めてよ、全力でディスってあげる」
「………」
「……試食会、遅れるぞ」


澪の未来の旦那さまに促されて。
みんなで入った結婚式場は、想像を越えるくらい、きらびやかだったから。
とりあえず今は、我慢しといてあげる。




「おいで、花」
「優生」


手を絡ませてくる優生を見上げ見れば、すごく優しく微笑む大好きな瞳がそこにあって。
なんだろう。
胸がキュンキュンしちゃう。
場所が場所、だからかな。


「花に似合いそうだね、このドレス」


入り口に展示してあるプリンセスラインのドレス。
サイドにはリボンが散りばめてあって、他のドレスに比べるとかなりのボリュームのあるスカートだ。

「うん、かわいい」


ああ、なんかいいなぁ。
ほのぼのしちゃう。



「花ーっ、置いてくよー?」
「あ、今行くーっ」



試食会のランチもすっごい美味しかったし。
試着したドレスもすっごいかわいかった。




ああ、ほんと。
なんだかずっとキュンキュンが止まらないよ。
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