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依存愛-彼と過ごした3000日-

第1章 夜暁


なんでもないことのように笑う、精一杯の虚勢。
重たい女なんて。
しーちゃんは望んだりしない。

だから。


愛してほしいなんて、言わない。
花だけを見て、なんて、言わない、言えない。



しーちゃんの心の中には、私はいないから。










彼に出会ったのは。
18歳の時。




まさに、そう。


『出逢った瞬間、恋に落ちた』。







「花ちゃん」

そう、私の名前を呼ぶ声も。
笑顔も。
繋いだ手から感じる温もりも。
すべてが。
大好きだった。


だから。


「俺たちも、付き合っちゃう?」


そう、囁かれた時は。
もうほんと、澪と親友だったことに感謝しかなかったよ。


出逢いは単純。
俗にゆー、『飲み会』ってやつ。



高校時代に2年間付き合った彼氏と別れて。
荒れに荒れまくった澪のために急遽開かれた飲み会。
正直言ってね、付き合ったこととか、ないし。
飲み会すら、始めてだったし。
怖さ半分、興味半分。
だったんだけど。


仕事で遅れて来た彼を見た途端。


止まったの。


時間も、心臓も。




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