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【コナン・まじ快】薔薇を食べる【工藤新一・黒羽快斗】

第3章 4月


【ファミレスでの殺人事件】

「あー、終わった終わった」
「ずっと、顕微鏡覗いてて疲れたわ…」
「まぁ、でもあもーはスムーズに終わってレポートも終わらせたみたいだけど」
「え!?マジで!?」

白衣を着て理学部の校舎を歩く4人組を周りの生徒は遠目に見つめる。
理学部の美人4人組と言えばこの4人組というくらい名物存在になっている彼女達。茶髪の髪をポニーテールにしている藤井優子、黒髪ボブカットは飯田彩花、サラサラのロングストレートは立花佳奈。そんな3人の1歩前歩くのは、天羽桃だ。
彼女は、驚く優子の声を聞いて頭だけ振り返り苦笑を零す。

「細胞は大好きだからね」
「さすがは、入学時の成績3番目にして理学部1の優等生…」
「生物ヲタクともいう…」
「嬉しそうに蛇を腕に巻き付けるもんね」
「ちょっと、みんな酷くない?」

ジト目になる桃に3人は、笑ってごめんと謝る。すると、遠くでざわめきが起こり黄色い声まで上がる。
何事かと桃が前を向けば、ロングカーディガンをなびかせて新一がこちらへ歩いてきた。

「やばい…薔薇が舞って見える」

佳奈が思わず遠い目をしてそう呟く。工藤新一…東都大学でその名を知らぬ者はいない。何かとハイスペックな工藤新一、黒羽快斗、天羽桃は歩くと薔薇が舞って見えるのでカリスマ組と言われている。
新一は、桃の前まで来ると微笑みを浮かべた。

「どうしたの?新ちゃん」
「…今日、映画観に行く約束してただろーが」

ため息混じりに新一がそう言うと、ハッとして桃は口に手を当てた。

「そうだった!ごめんね、急いで着替えてくるから休憩所で待ってて!みんな、またね!」
「はーい、またねー」
「転ぶなよー」

急いでロッカールームの方へと掛けていく桃の背中を眺めて、優子達は苦笑した。
すると、新一が優子達の方を向いたので彼女達は思わず固まった。

「悪いな、せっかく話していたのに」
「全然!デート楽しんできてね」
「それじゃあ、私達次の講義あるので!」
「ありがとう、講堂頑張れよ」

ヒラヒラと片手を振る新一に彩花がぽーっと顔を赤くして振り返す。3人がすぐ側の講義室に入ると新一も休憩所の方へと歩き出した。
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