• テキストサイズ

【コナン・まじ快】薔薇を食べる【工藤新一・黒羽快斗】

第3章 4月


「私突然、新ちゃんにこの男口説いてくれって言われて後から事情知ったんですよ?」
「痛ってぇな何すんだよ」

つまみ上げられた頬をさすって新一は、桃を見る。彼女は、ニコリと笑うと彼の頭に擦り寄った。

「だーって、新ちゃんってばなんの迷いもなくそんな事言うんだもん」
「オメーなら大丈夫だろ?」
「信用してくれるのは、とても嬉しいけどなんか複雑」

ムッと眉を寄せたあと桃は、安室を見て優しく微笑んだ。
それを見た安室は、キョトンと目を丸くする。

「まぁ、私は大丈夫ですよ。むしろ、簡単すぎてあくびが出そうだったし?それに安室さんのお願いだったならもっと頑張ればよかったかも」
「凄いな君は」
「これくらい出来なきゃ新ちゃんの助手は務まらないもの。それに、あーいう男ってつまらない」
「つまらない?」
「だって…」

声や瞳に色が乗り、安室は思わず目を見開く。
桃は、新一の肩を抱くように腕を回して、まっすぐ安室を見つめると先程までの優しげな雰囲気を消し去り、色気たっぷりの笑顔を浮かべる。

「すぐ、手を出してくる男より…少し焦らしてくれる男の方が燃えません?私しか見えなくしてあげたくなっちゃう」
「おい、安室さんをからかうな」
「ふふっ、嬉しい。新ちゃん妬いてくれたんだ」
「ばっ、バーロー!んな訳ねぇだろ!」

照れた新一を見て安室は、なるほどと肩を落とした。
自分は、彼女が新一に妬いて欲しいが為にからかわれてただけだと理解して、思わず笑った。
その証拠に彼女は、先程とは打って変わってほわほわとした笑みを浮かべている。

「桃さんは新一くんの事が大好きなんだね」
「えぇ、だって最高にいい男だもの」
「俺は?」

快斗がやってきて、桃の髪に触れる。彼女は、クスリと笑って快斗を見つめた。

「もちろん、快斗もね。言ったでしょ?私は、賢くて怖い男が好きだって」
/ 55ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp