第3章 別れ
寺島「ハァ...ハァ........」
駅からそんなに遠くなくてよかった...。
俺は夏海ちゃんを自分の部屋に運び、ベッドに寝かせた。
寺島「夏海ちゃん....」
夏海ちゃんの息はまだ荒いまま。こんなになるまで無理して..相当我慢してたんだろうな。
寺島「とっ、とりあえずタオルと氷水と...」
◆
俺は氷水で冷やしたタオルを夏海ちゃんの額に優しく乗せた。
時間的にお腹も減ってくる頃だろうと思って、お粥も作った。あんまり自信ないけど...
家には今誰もいない。両親は仕事、兄貴はもう自立してるし、弟は友達の家にお泊まりだってさ。
寺島「......」
少し落ち着いたかな、荒かった息がそれほどでもなくなった。
────こうして見ると、綺麗な顔してるなー...
寺島「なっ、何考えてんだ俺っ!!!」
こんな時に何てことを...
俺は夏海ちゃんが目覚めるのを静かに待った。