第2章 誕生祝い to Nino
昼間とは雰囲気がガラッと変わった噴水の前。
もしこの場所にするならこの位置で…と風間にアドバイスをもらった通りの場所で。
カズは差し出された箱を驚いたように見つめて固まってしまった。
今日渡されるとは思っていなかったのかな。
予告してしまったから、もうあまり驚かせることは出来ないと思っていたけど、意外とちゃんとサプライズになったみたいだ。
少しホッとして嬉しくなるけれど、大切なのはここからだ。
「カズ、昨日話したプレゼント…受け取ってくれる?」
なかなか動かないカズに声を掛けたら、我に返ったようにぱちぱちと瞬きをして。
「もちろん///ありがとう、翔ちゃん///」
嬉しそうにはにかみながら、大事そうに両手で受け取ってくれた。
「開けていい?」
「うん、開けてみて」
カズがリボンをほどくのを固唾を飲んで見守る。
ゆっくりと蓋を開けたカズは、さっき以上に目を大きく見開いて。
「これ…」
小さく呟いて、箱の中身を凝視している。
この反応はなんだ…?
驚いてるのは分かる。
サプライズという意味では成功だと思う。
でも一番重要なところ!
喜んでるのか、引いてるのかが分からない!
これは…どっちなんだ?!