第2章 誕生祝い to Nino
朝との違いは頭にクマの耳が付いてるくらいか。
まぁ、これは予想通り。
翔がプレゼントしたんだろう。
ここだけの話、俺も智に何か買おうとしたんだけど断固拒否されたんだよ…
智も絶対似合うと思うんだけどな。
ニノとおそろいなら付けてくれたりしないかな…
来年はニノに頼んでみようか。
意外と頑固な智も、ニノのお願いには弱いから。
2人でおそろいとか、すげー可愛いだろうな…
そんなことを考えながら、ニノがあっさり離れたことにショックを受けている翔に近付いていく。
「なぁ、プレゼントまだ渡してないの?」
見りゃ分かるんだけど、一応確認してみると
「ああ、それなんだけどさ…」
翔が急に真顔になった。
ニノを気にしてか声をひそめてる。
「ショーの後に渡そうと思ってるんだ。色々考えたんだけど、やっぱり智くんの見てる前で渡したいと思ってさ…」
「それは智が喜ぶな」
あれだけ親身になって一緒に作ったプレゼントだ。
受け取った瞬間のニノの反応を見れたら智も嬉しいだろう。
「みんなも付き合わせることになって悪いけど…」
翔は申し訳なさそうな顔をしているが、俺だってずっとプレゼント作りをそばで見てきたからニノの反応は気になるし。
雅紀たちだって、そんなことで文句を言うやつらじゃない。
むしろ幸せそうなニノを見れたら喜ぶと思う。
そう言ったら、翔は安心したように笑った。