第2章 誕生祝い to Nino
-Mside-
翔たちが仲直り出来て安心した俺たちは、なんの憂いもなくディズニーデートを楽しめた。
もちろん俺だってニノのことは心配していたけど、それ以上に自分を責めて落ち込んでいた智のことが気になっていたから。
俺の隣で楽しそうに笑う姿に心から安堵する。
子どものようにはしゃぐ智は世界一可愛くて。
誰にも邪魔されることなく智の可愛さを堪能しながら、ゆるゆるとディズニーを楽しんでいたら、あっという間に待ち合わせの時間になっていた。
翔からプレゼントは今日渡すと聞いていたから、きっと2人きりの間に渡しているだろうとか。
去年同様、今年もでっかいぬいぐるみを抱えて現れるんじゃないかとか。
待ち合わせ場所に一番に着いた俺たちは、そんな予想をしながら待っていたんだけど。
「智ー!!」
朝別れた時と全く変わらず翔にぴったりくっついた状態で現れたニノは、智を見つけるなりあっさり翔から離れて駆け寄ってきた。
勢いよく飛びついてきたニノを、智がしっかり受け止めてやる。
「ニノ、楽しかった?」
「うん♡智は?」
「楽しかったよ」
「良かった!あのね、今日はショーをたくさん見たんだけどね、抽選全部当たってね…」
「へぇ、すごいね!」
そのまま、きゃっきゃとお喋りが始まった。
微笑ましくて可愛いが、ぬいぐるみも持ってなけりゃ、プレゼントをもらった様子もない。
もし、あのプレゼントをもらってたら、絶対開口一番に智に報告するよなぁ…
どうやら俺たちの予想はことごとく外れたらしい。