第21章 幸せな日々
「かも、じゃなくて減ったの!なのに、翔ちゃんがお教室に行っちゃったら、2人で過ごせる時間が今よりもっと減っちゃうんだよ!翔ちゃんはさみしくないの!?」
カズはぷんぷん怒ってるけど、その内容が衝撃的に可愛すぎて。
「俺は、すごーくさみしいのに!翔ちゃんはちがうの!?」
不謹慎だとは思うけど、カズの可愛さにキュンキュンが止まらない。
「俺のためって言うならどこにも行かないで!俺と一緒にいてよ!」
こんなに可愛いカズを前にして我を通せるやつがいるのか?
いやいない!!少なくとも俺には無理!!絶対無理!!
っていうか、そもそもカズのためにって考えたことだ。
そのカズがここまで嫌がってるんだ。
そうしたらもう答えは行かないの一択だろう。
「行かない!どこにも行かないよ!ずっとカズと一緒にいる!」
すぐさま前言撤回しながらカズを抱きしめると、その弾みでカズの瞳からポロリと涙がこぼれ落ちた。
「……翔ちゃんのばかぁ」
「ごめん!本当にごめんなさい!」
カズは俺の腕の中で泣きながら悪態をついてるけど、その手は俺のシャツをギュッと握ってて。
本当に可愛い!!めちゃくちゃ可愛い!!
そもそも怒ってた理由も可愛すぎじゃない!?
俺と一緒に居たいからって。
さみしいからどこにも行かないでって。
泣かせてしまったことは心から反省してるけど、そのあまりの可愛さに身悶えてしまいそうになる。
カズが愛しくて愛しくて。
油断するとにやけてしまう顔を隠しながら、カズが泣き止むまでひたすらごめんと謝り続けた。