第2章 誕生祝い to Nino
でも、まだお祝いらしいこと何にも出来てないんだよなぁ…
風ぽんは事前に俺の乗りたいものを聞いてくれて、効率よくまわれるようにスケジュールを練ってくれて。
かなり細かく計画を立てるところは、ちょっと翔くんと似てるかも。
翔くんはニノへの愛を感じたけど、風ぽんはディズニー愛に溢れてる。
ディズニーを熱く語る風ぽんは新鮮で、新しい一面を知れて楽しいし、なんか嬉しい。
俺はただ風ぽんについてくだけで、乗りたいものに乗れて、ショーも見れて、美味しいものが食べれて……ってダメじゃん!
むしろ俺がもてなされちゃってるじゃん!
でも今さらこの立場を逆転するのは難しい。
大体、ディズニーで風ぽんに勝てるわけないし…
なら、せめて何かプレゼントしたいなぁ。
風ぽんは年パス持ってるから、ニノみたいにチケットをプレゼントにすることも出来なかったからね。
「ねぇ、風ぽん。何か欲しいものない?」
「え?急に何?」
俺の頭の中では色々考えてたんだけど、風ぽんからしたら突然すぎる質問だったみたいでキョトンとしてる。
「いや、誕生日プレゼントあげたいなって思って」
「ええっ!?プレゼントなんていいよ!俺はこうやって相葉ちゃんと一緒に遊べるだけですごく楽しいから…」
「本当?楽しい?」
風ぽんは手をぶんぶん振って遠慮してたけど、俺は風ぽんの口から出た“楽しい”って言葉に反応してしまった。