第2章 誕生祝い to Nino
-Aside-
「じゃあ、また夕方に」
「なんかあったら連絡して」
「ああ」
「ニノ楽しんできてね」
「ありがと、智もね」
入園してすぐ、ニノたちが人波に消えていって。
「俺らも行くわ」
「うん、また後でね」
ニノたちを見送ってから、智たちとも別れた。
「俺たちも行こう、風ぽん」
「うん」
「レッツゴー!」
「いや、相葉ちゃん!こっちこっち!」
元気よく歩き出したら、方向が違ったみたいで風ぽんにクスクス笑われた。
俺たちは絶叫系を中心にまわる予定なんだけど。
ディズニー通の風ぽんが効率よく動けるように色々考えてくれてて。
風ぽんは絶叫系も問題なく乗れるみたいだから何の気兼ねもなく楽しめそうだし、俺のテンションは上がっていく一方だ。
今年もニノの誕生日はみんなでディズニーに行こうと翔くんが言い出した時。
もちろん全員即オッケーしたんだけど。
風ぽんもすぐそばにいたから、特に何も考えずに声を掛けたんだ。
「風ぽんも一緒に行かない?」って。
風ぽんは最初「俺なんて邪魔なんじゃないか」とか意味不明なこと言って遠慮してたけど。
もちろんニノたちがそんなこと言うわけなくて。
しかも、なんと風ぽんの誕生日がニノと同じ日だってことが判明して。
さらによく聞けば、小学生の時から年パス持ってるくらいディズニー大好きとか言うから。
これはもう一緒に行かない理由がないと思って。
半ば強制的に「うん」と言わせて、参加を決めてしまった。