第2章 誕生祝い to Nino
その後すぐ風間も合流して、予定通り開園前に余裕を持ってディズニーシーに到着できた。
列に並んで開園を待つ間もニノはご機嫌で。
「楽しみだねー♡智は何に乗りたい?」
「えー?ニノは?」
翔と繋いだ手はそのままに、反対の手で智とも手を繋ぐ。
智も嬉しそうにニコニコしてて、キャッキャとはしゃぐ2人はすげー可愛いんだけど。
「えーと…今日は最初から3組に分かれてまわるんでいいんだよな?」
「えっ…?」
一応確認しておこうと口を挟んだら、ニノが目を丸くして驚いたあと目に見えてシュンとした。
え!?何だ、この反応!?
これは雅紀からの提案で、事前に翔とも話して決めてたことで。
当然智も知ってるし、ニノには翔が伝えることになってたんだけど。
翔に視線を向ければ、顔に“しまった”と書いてあって。
さては、サプライズやら他のことに気を取られて言い忘れてたな…
「ニノ?やなの?」
「だってせっかくみんなで来たのに…」
「去年も二手に分かれたじゃん」
「午前中はみんな一緒だったもん…」
智が何を言ってもニノは拗ねたように口を尖らせていて。
そんなニノの態度に翔は静かにショックを受けている。
別にニノは翔と2人になるのが嫌だと言ってるわけじゃないんだろうけど。
まぁ、地味に凹む気持ちは分かる。