第2章 誕生祝い to Nino
「智!雅紀!おはよー!」
俺たちに気付いたニノが手を振りながら近づいてくる。
「「ニノ、誕生日おめでとう」」
「ありがと…まだ誕生日前だけど///」
雅紀と綺麗にそろったお祝いの言葉に、ニノは嬉しそうにはにかんだ。
可愛い笑顔を見れて安心したけど、近くで見たらその目は赤くて少し腫れぼったくて。
やっぱり昨日たくさん泣いたんだろう。
ニノにはいつだって笑顔でいてほしいのに、俺が悲しませちゃったんだ…
「ニノ…」
胸がぎゅっと苦しくなって、翔くんにつかまってない方の手をそっと握る。
「智?」
「ごめんね…」
何が、とは言わなくてもニノにはちゃんと伝わったみたいだった。
「翔ちゃんに全部聞いたから…謝んないで?」
ニノも俺の手を握り返してくれて、にっこり笑ってくれる。
「ごめん」
「ううん、ありがとう」
たくさん言葉にしなくても、お互いの気持ちはちゃんと通じてる気がした。
実際ニノが何をどれくらい誤解してたのか、俺は結局分からないままなんだけど。
この感じだとその誤解は完全に解けたんだろうな。
まぁ、今もニノは翔くんから全く離れようとしないし。
いつも以上にラブラブ全開だから、もう心配はいらないんだろう。
ニノを喜ばせるために頑張ってたのに、そのせいで2人の仲が壊れるようなことにならなくて本当に良かった。