第18章 誕生祝い to Masaki * 3rd
「後ろ見てみろよ!」
「はぁ?」
これは自分の目で見るのが手っ取り早いだろうと後ろを指し示す。
ニノは首を傾げながらも素直に振り向いたけど。
「いつも通りカッコいいじゃん!!」
翔くんの顔を確認するとさらに怒りをぶつけてきた。
カッコいいって、そりゃそうだ。
翔くんたらニノが振り向く瞬間に顔をキリリと引き締めたんだもん。
でもニノの視線が逸れて、翔くんを褒めた瞬間元通り。
「ほら!今!見て!」
その瞬間を逃さずニノを振り返らせるけど、翔くんが顔を整える方が早い。
「ほんと何なの!?」
「だからっ…」
「お前らなんのコントだよ」
ニノにつられて俺もヒートアップしそうになったけど、呆れ顔の潤に遮られた。
「コントなんかしてないし!!」
ニノは即座に否定したけど。
いやぁ、客観的に見たら確かにコントだな…
「はいはい、ちょっと落ち着いて」
「むぅ…」
「時間が勿体ないからさっさと遊ぼうぜ」
「……それもそうだね」
ニノはぷりぷり怒っていたけど、智と潤に宥められ気持ちを切り替えることにしたようだ。
「雅紀のせいで時間をムダにしちゃった」
「お前なぁ…」
人のせいにしてるけど、そもそも喧嘩を売ってきたのはニノだ。
「相葉ちゃんも落ち着いて」
反射的に言い返そうとした俺を止めたのは風ぽん。
「せっかくの誕生日祝いなんだから笑顔で過ごそうよ、ね?」
俺の袖を引いて、にこっと笑い掛けてくれる。
あー、マジで可愛い♡
マジで天使♡
確かにニノと口喧嘩なんて時間の無駄だな!
今日は特別な日だもん。
俺の時間は全部可愛い風ぽんのために使いたい。