第18章 誕生祝い to Masaki * 3rd
でも女の子の格好をした風ぽんは、風ぽんなんだけど風ぽんじゃないみたいで。
可愛すぎてドキドキしちゃって、どうしても風ぽんのことを直視出来ない。
でも抱き締めた腕を解くことも出来ずにいたら
「こんの、あいばか!!!」
突然、怒声と共に頭にぺちんと衝撃がきた。
別に痛くはなかったけど突然のことに驚いて振り向くと、そこには怒りに震えるニノがいた。
どうやらニノに叩かれたらしい。
何故かニノはめちゃくちゃ怒ってるみたいだけど、今日はニノも可愛い女の子にしか見えないから全然怖くない。
ニノは非力だから叩かれても痛くなかったんだな…なんて変なとこに納得しちゃったりして。
いや…でも、なんでいきなりニノに怒られたんだろう?
「さっきから黙って見てれば何なの!?ばかなの!?」
首を傾げる俺に、ニノは般若のような顔で詰め寄ってくる。
なんだかよく分からないけど、いきなり叩かれてばかばか言われて、さすがにちょっとイラッとして。
「いきなりなんだよ!」
「なんだよじゃねーよ!!風間に返事くらいしろ!!あいばか!!」
ちょっと声を荒らげちゃったけど、その何倍もの勢いで怒鳴り返された。
……は??風ぽんに返事??
ニノは何を言ってんだ??
「………してただろ?」
「してないよ!!そっぽ向いて黙り込んでただけじゃん!!」
「え?うそだろ?」
「本当だし!!ね?翔ちゃん?」
ニノが翔くんに同意を求めると、翔くんはこくりと頷いた。
なんなら聞かれてない智と潤まで、うんうんと頷いてる。
2組とも2人だけの世界って感じでイチャついてたくせに、俺たちのこと見てたわけ?