第18章 誕生祝い to Masaki * 3rd
「それにしてもあんなにラブラブなのに、ニノを怒らせるなんて翔くん一体何しちゃったの?」
「………」
「ニノ今日来るんだよね?もしあれだったら俺も一緒に謝ってあげるから…」
相変わらず黙り込んでる翔に一生懸命声を掛ける雅紀。
お前は翔の母ちゃんか?
良いやつにも程があんだろ…
優しすぎる雅紀を誤解させてることに良心が痛んできた頃
「お待たせー♡翔ちゃーん♡」
後方から、ケンカなんて嘘だと一発でバレそうなあまーいニノの声が聞こえてきた。
お!来たか!
思ってたより早かったな。
「カズっ……」
ニノの到着に翔が瞬時に顔を輝かせて振り返って。
「………え?」
そのまま目を見開いて固まった。
ん?なんだ?
「え?ニノ?………え?」
翔の視線を辿るように振り返った雅紀も、同じように固まってしまって。
怪訝に思いながら振り返った俺も、もれなく固まることになった。
そこに居たのは、小走りでこちらに向かってくる3人組の女の子……にしか見えない、智とニノと風間。
風間が真ん中でその両側に智とニノ。
3人でぎゅうぎゅうくっついて、きゃっきゃと笑いながら走ってる。
マジか!!!
今日は浴衣の時みたいに全身お揃いとかじゃないんだけど、みんな基本的に白でまとめていて。
こういうのなんて言うんだっけ?
リンクコーデ?
走るたびに緩くウェーブがかったロングのウィッグとスカートがふわふわ揺れて。
やばい!!めちゃくちゃ可愛い!!
みんなそれぞれ可愛いんだけど、3人揃うことでますます可愛い!!
確かにこれを期待していたんだけど、いざ現実になると想像していた以上に可愛くて言葉が出なかった。