第2章 誕生祝い to Nino
-Oside-
「ニノ…ちゃんと来るかなぁ…」
ニノの誕生日祝い当日の朝。
今年も開園と同時に入れるように早い時間に待ち合わせをしてるんだけど…
昨日のことがあるから、ニノを待ちながらも心配で。
「来るに決まってるじゃん。ニノのお祝いだよ?」
ソワソワしてたら一緒に待ってる雅紀が不思議そうな顔をした。
「そうなんだけどさ…」
翔くんのサプライズのことは雅紀にも言ってなくて。
俺のことじゃないから雅紀にどこまで話していいか分からなくてモゴモゴしてたら
「まぁ、確かに最近ニノの様子ちょっとおかしかったもんね…心配になる気持ちも分からなくはないけどね」
なんて、雅紀があっさり言うからびっくりした。
「え!?雅紀も気付いてたの!?」
「そりゃ気付くでしょ…どんだけ俺のこと鈍いと思ってんのさ」
雅紀は拗ねて口を尖らしたけど、別に雅紀を鈍いと言ったつもりじゃないんだ。
情けない話だけど、俺は昨日潤から色々聞くまでニノの様子がおかしいことに全然気付いてなくて…
潤だけじゃなくて雅紀も気付いてたのに、俺は何をしてたんだと落ち込んでしまう。
とにかく、ニノが絶対喜ぶはずのプレゼントを何とか翔くんに完成させてもらわなくちゃということと。
それをニノにバレないようにしなくちゃって。
もうそれだけで頭がいっぱいになっちゃってたんだよなぁ…
まさか嘘がバレてて、そのせいでニノを傷つけてたなんて。
そんなこと考えてもなかったんだ。