第15章 誕生祝い to Jun * 3rd
今までに何度か智の女装を見てきたけど。
そのどれもめちゃくちゃ可愛かったけど。
今回が今までで1番クオリティが高い。
それはつまり今まで以上にめちゃくちゃ可愛いってことで。
智があまりにも可愛すぎるから、何かもう、ちょっとどうしていいか分からない。
言葉も出ずただただ黙って見つめていたら、そのうち智がソワソワしだして。
「あんまり見ないでよ…///」
なんて、恥ずかしそうに目を伏せたけど。
こんな可愛い智を前にして、それは無理な話だろ。
「智が可愛すぎて目が離せないから無理」
「…っっっ///」
ボンっと音がしそうな勢いで智が真っ赤になった。
我ながら恥ずかしいことを口にしたとは思うけど。
でも事実だから仕方ないよなぁ…
自分でも何だこれって思うような甘ったるい空気の中、智と2人してモジモジしてたら。
「翔ちゃん、智も見て!すっごく可愛いでしょ?」
「本当だ!智くんも可愛いね!カズと双子だ!」
全く空気を読まずにニノと翔が割り込んできた。
いや、ニノのことだから、空気を読んだ上での行動かもしれないけど。
どちらにせよ、今は感謝しかない。
空気が変わってホッとした。
「智くんから尋常じゃなく可愛いって聞いてたけど、2人とも俺の想像を遥かに超えるくらい可愛いんだもん。迎えに来て大正解だよ。智くん、連絡くれてありがとうね」
「どういたしまして」
腕にニノを引っつけたまま翔が頭を下げると、智はにこっと笑った。
悔しいけど、今なら翔の行動は大正解だったと俺も思う。