第15章 誕生祝い to Jun * 3rd
…なんて、ひそかに拳を握りしめて強く決意したんだけど。
改札前の人混みの中、一際目を引く2人組が見えて。
見覚えのありすぎるその顔にがくりと力が抜けた。
会場の駅に迎えに来てって言ったのに、なんでここにいるんだろうね?
って、聞くまでもないか。
きっと待ちきれなかったんだよね。
思わず苦笑してしまう。
ニノが尋常じゃなく可愛いとか俺が言っちゃったからね、じっとしてられなかったんだろうね。
「え?あれ?翔ちゃんと潤くん?」
俺たち以上に注目を集めまくりなその人たちは、間違いなく俺たちの恋人で。
「なんでここにいるの?」
ニノは目をまん丸にして驚いてる。
そりゃ驚くよね。
ニノには迎えを頼んだこと言ってなかったもん。
まぁ、予想より近くまで来てたから、頼んだ俺も驚いてるけどね。
それにしても、潤たちも浴衣姿だったんだけど。
あ、もちろん2人のは男物だよ。
ただでさえイケメンなのに、浴衣で更にカッコよさが増しちゃってて。
あーあ…
周りの女の子たち、みんな目がハートになっちゃってるじゃん。
「翔ちゃんカッコいい…♡♡♡」
あ、女子だけじゃなかったや。
ニノの目もハートになってる。