第15章 誕生祝い to Jun * 3rd
浴衣は姉ちゃんのを貸してもらえることになった。
化粧道具やアクセサリーも姉ちゃんのがある。
ウィッグは姉ちゃんの友だちに美容師希望で専門学校に通ってる人がいて、貸してもらえることになった。
あとは当日、智を変身させるだけなんだけど。
それも俺は浴衣の着付けもメイクも出来ないから姉ちゃん任せで。
つまり、俺は作戦を立てただけで実際にはなんの役にも立っていないっていう…
姉ちゃんには足向けて寝れないよね。
本当に感謝してます。
何はともあれ準備は出来たから、後は智に来てもらうだけだ。
花火大会前日に潤くんの目を盗んでこっそり智を呼び出して。
「あのね、実はこっそり潤くんへのサプライズプレゼントを用意してるの。でも智に協力してもらわなきゃ完成しなくて…花火大会の前にうちに来てくれない?」
「サプライズプレゼント?何か作ってるの?」
「まだ内緒♡明日のお楽しみだよ♡」
プレゼント内容は隠して、お願いって手を合わせたら、智は特に疑うことなくいいよってOKしてくれた。
「ニノのうちに行けばいいの?」
「うん!ありがと、智♡」
智に抱きつきながら、心の中でガッツポーズしたよね!
翔ちゃんにも智にしたのと同じ説明をして、場所取りには間に合わないかもしれないことを伝えて。
俺たちがいないことを潤くんにうまく誤魔化してほしいとお願いしておいた。
これで準備は完璧!
明日、潤くんが喜んでくれますように!