第15章 誕生祝い to Jun * 3rd
「……そっか、それは仕方ないな」
「潤くんが悪いわけじゃないんだから気にしないでね」
俺の話を聞いても誰も怒ったり文句を言ったりはしなかった。
それどころか慰めてくれたりして。
その言葉に嘘はないと思う。
でも、そうは言ってもみんなしてションボリしてしまったのは一目瞭然で。
予想通り、さっきまでの楽しい雰囲気は消えてしまって。
俺のせいではないと言ってもらえても、やっぱり申し訳ない気持ちは消えない。
どうしたもんかな…と思っていたら、真っ先に口を開いたのは雅紀だった。
「ねぇ!それならさ、今年は花火大会の会場まで行ってみない?」
太陽みたいな笑顔で、重くなっていた空気を吹き飛ばしていく。
花火大会の会場に…?
その提案に、ポロリと目から鱗が落ちた気がした。
なんとなく、うちに集まれないなら花火も諦めなきゃいけないような気がしてしまっていたけど。
そうだよ。
別に花火大会が中止になった訳じゃない。
そして当然うちからじゃなくても花火は見えるんだ。
そんな簡単なことに何で気が付かなかったのかと、逆にびっくりする。
「今年もみんなで花火が見たいじゃん!」
雅紀のまっすぐな言葉は、そのまままっすぐ胸に届いて。
「会場からだと、潤の家からとはまた見え方が違いそうだな」
「比べてみるのも面白そうだよね」
気付けばみんなの顔も明るくなっていた。