第13章 誕生祝い to Nino * 3rd
「なんか王様になった気分」
「ふふ。王様、美味しいですか?」
「うむ、余は満足じゃ」
突然始まった王様ごっこ。
ニノも智もご機嫌なのは可愛いけれども。
それだと翔くんが玉座だよ?
王子様じゃなくて椅子役で良いわけ?
翔くんもニコニコ嬉しそうだし全然良いのか。
まぁ、楽しそうで何よりけどさぁ。
でもさ、あれって王様ってより…
「王様ってより、赤子じゃね?」
「ぶはっ…」
タイミング良く潤がぼそっと呟くから思わず吹き出してしまった。
だってまさにその通りなんだもん。
「汚っ!」
口から米粒が飛び出したのを見て、ニノが眉を顰める。
潤の呟きは聞こえなかったみたいだ。
潤のせいなのに俺だけ怒られて、なんか不公平じゃない?
「相葉ちゃん、大丈夫?」
「ごめんね!ありがとう!風ぽん!」
俺が汚したテーブルをささっと拭きながら、風ぽんが心配してくれる。
本当に可愛くて優しくて気が利いて、俺には勿体ないくらいの恋人だなぁ♡
風ぽんにはめいっぱい感謝して。
「ちょっと、潤!潤のせいで!」
「え?俺のせいじゃなくね?」
潤に小声で文句を言うけど、潤は全く悪びれない。
いや!潤のせいだよ!
もう!パパに抱っこされてママにご飯を食べさせてもらってるようにしか見えないじゃん!
「いや、あれは赤子ってより幼児じゃない?3歳くらい…?」
「ぶっ…風ぽんまで…」
「くははっ」
見ると笑っちゃうからなるべく視界に入れないようにしてたのに、風ぽんまで真面目な顔してそんなこと言い出すから潤と笑いが止まらなくなって。
ニノたちに怪訝な顔で見られたけど、しばらく笑いはおさまらなかった。