第13章 誕生祝い to Nino * 3rd
でもカズの希望するプレゼントは場所ではなかった。
赤い顔をして、モジモジしながらカズがねだったのは
「あのね、誕生日は朝から夜までずっと翔ちゃんと一緒にいたい///それで1日中翔ちゃんと手を繋いでたい///」
………っっっ!!!!!
もう俺の恋人可愛すぎじゃない?!
可愛すぎてその場でぶっ倒れるかと思ったよね。
手を繋ぐことがプレゼントって!!
欲しいものが可愛すぎるでしょ!!
あまりの可愛さに返事をするのも忘れて身悶えていたら
「だめ?俺、気持ち悪いこと言ってる?」
何を勘違いしたのかカズはシュンと落ち込んでしまって。
「ダメなわけない!!気持ち悪いどころか可愛さしかないよ!!」
慌てて否定したら、安心したように笑顔を見せてくれたから俺もホッとする。
いや、ちょっと落ち着こう。
とっても可愛いおねだりだけど、より良い誕生日にするためには、もうちょっと聞かないと。
「でもそれだけでいいの?他に欲しいものはないの?」
もちろんカズが望むなら1日中手を繋いでるし、なんなら誕生日に限らず毎日朝から晩まで手を繋いでいたい。
でも、そんなのカズへのプレゼントってより、むしろ俺へのご褒美じゃない?
カズのお願いはもちろん叶えるけど、その上でほかに欲しいものや行きたい場所やしたいことはないのか聞いてみたんだけど。
「翔ちゃんが1番のプレゼントだもん。他に欲しいものなんて何もないよ。翔ちゃんが一緒にいてくれるなら、どこで何をしても俺は幸せ♡」
なんて、更に俺を喜ばせる答えが返ってきただけで。
カズが本気でそれしか望んでないことが分かったから。
全力でその気持ちに応えることにしたんだ。