第11章 新年度 3年生
絶好調に可愛いニノに、翔くんの顔面はデレデレ崩壊寸前。
「カズの可愛さは神さまの気持ちまで動かしちゃうんだねぇ」
「そんなことないし///」
ふふ、こんなに可愛いんだもん。
そりゃ翔くんも神さまもメロメロになっちゃうよね。
「いや、叶えたの翔なんじゃね?」
なのに潤はまだなんか言ってる。
ジトっとした目で翔くんを見たりして。
もう、しつこいなぁ!
「翔のやつ実はクラス決めの会議に参加したんじゃねーか?それか裏で何か手を回したか…」
そんなこと一生徒に出来るもんなの?
いや、生徒会長だし、そうじゃなくても翔くんなら可能にしちゃいそうな気もするけど。
まぁ、もし本当に翔くんが何かしてたとしても。
それならそれでいいじゃん!
文句言ったって今更何が変わるわけでもないし。
そもそも文句言うようなことでもないんだし。
しつこくグチグチ言う潤にちょっぴり腹が立ってきて。
「ねぇ、潤はみんな同じクラスで嬉しくないの?」
「…え?」
ついジロリと睨んでしまったら、潤がちょっと怯んだ。
「せっかくみんな同じクラスになれたのに。なんで文句ばっか言うの?同じクラスなのがイヤなの?」
我ながら声が低い。
俺が不機嫌なのを察したのか、潤が慌て出す。
「そんなことっ…」
「俺は嬉しいのに、今年も潤と一緒で」
きっと潤は否定しようとしたんだろうけど、そんなの無視して言葉を重ねたら。
潤は驚いたように目を丸くして固まった。