第11章 新年度 3年生
-Oside- おまけの始業式
「いや、こんなことある?マジで有り得なくね?」
さっきからずっと不審そうな顔をしている潤。
何をそんなにブツブツ言ってるのかというと。
今朝、新年度のクラス分けが発表されて。
なんと今年もいつもの6人全員が同じクラスで。
嬉しいことなのに、潤は腑に落ちないってずっと文句言ってるんだよ。
これがみんなクラスがバラバラになっちゃったなら文句言いたくなる気持ちも分かるんだけど。
仲良しみんなで同じクラスになれたのに、なにをブチブチ言う必要があるんだろ?
そう言えば、去年も全く同じことでうだうだ言ってたよね。
まったく… 素直に喜べばいいのに。
まぁね、全員内部進学希望だから同じクラスになれる確率はわりと高めだったとはいえ。
みんな揃って2年連続同じクラス、しかもそのうち4人は3年連続同じクラスだなんてね。
偶然にしては出来すぎだとは俺も思うよ。
でもさ、ニノが本当に嬉しそうで。
「俺ね、今年もみんな同じクラスになれますようにって神さまにお願いしてたんだよ♡それを神さまが叶えてくれたんだ♡」
なんて、興奮してほっぺたピンクにして喜んでるのがめちゃくちゃ可愛くて。
もうさ、ニノの願いが神さまに届いて同じクラスになれたんだよ。
ごちゃごちゃ言わずにそれで納得でいいじゃん。