• テキストサイズ

キミのとなりで ずっと【気象系BL】

第2章 誕生祝い to Nino


-Nside-


涙が後から後から溢れて止まらない。
泣きながら走ってるから息も苦しい。

でも足を止めることはできなかった。

ちょっとでも早く、翔ちゃんたちから遠ざかりたかった。



今日も家でダラダラしてたら買い物を頼まれちゃって。

それが前に翔ちゃんたちを見たのと同じくらいの時間だったから、嫌な予感はしたんだ。

でも明日は誕生日祝いでディズニーに行く日だから、その前日に…なんてことはないよねって思って。

それにやっぱり翔ちゃんと智を信じたかった。

あんなあからさまな嘘つかれたって、信じたかったんだよ。


だから買い物を引き受けたのに…


俺のそんな淡い期待はあっさり打ち砕かれた。

買い物帰りに人混みの中、前回と同じ場所で同じように立ち話をする2人を見つけてしまって。

心が凍りついたみたいに冷たくなって、体まで動かなくなった。

見たくないのに、2人の笑顔から目が離せない。


やっぱり嘘だった…


そりゃあ、嘘だって分かってた。
でもあの日だけだと思いたかったのに…


ずっと2人で会ってたの?
2人で何をしていたの?


胸の中で不安と疑念が渦巻いて、頭がグラグラする。

気持ち悪い…
倒れそうかも…

「ニノ!」

気が遠くなりかけた俺を現実に呼び戻してくれたのは、突然現れた潤くんだった。

/ 664ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp