第9章 バレンタイン
-Aside-
出たよ…ニノの突然のワガママ!
智が巻き込まれるのはいつものことだし、智は喜んで巻き込まれてるんだろうから、それは全然いいと思うんだけど。
なんと今回は風ぽんまで巻き込まれてしまった。
風ぽんが呆気に取られてるうちに強引に話がまとまってしまって…
そりゃ、風ぽんから手作りチョコがもらえるのは嬉しいよ?
でもこういうのって強制するもんじゃないじゃん。
本当はやりたくないのに誘われて無理やり…とか、仕方なく…みたいなマイナスな感情で作るのなら、そんなの全然嬉しくない。
さっさと話を切り上げたニノは、あっという間に翔くんとイチャイチャ2人きりの世界へ旅立ち。
智も潤と何だかかんだイチャついてる。
突然巻き込まれそして放置された風ぽんは、何だかぼーっとしていて。
「風ぽん、大丈夫?ニノがワガママ言ってごめんね」
心配で声を掛けたんだけど、途端に風ぽんの表情が険しくなった。
え?何この反応?
俺なんかマズイこと言った?
「……なんで相葉ちゃんが謝るの?」
「へ?なんでって…」
風ぽんが困ってたら申し訳ないなって思ったからだけど…
最後まで言う前に、風ぽんが口を開いた。
「相葉ちゃんはニノの何なの?」
「幼なじみです!」
いつになく強い口調の風ぽんにびっくりして、つい敬語になってしまった…
「じゃあ俺は?」
「恋人!」
間髪入れずに答えたら、風ぽんはポっと頬を赤く染めた。
自分で聞いたくせにこんな反応するとか…
なんなの?可愛すぎじゃない?
てか、これなんの質問なの?
「それならいいんだけど…相葉ちゃんがニノのことで謝るとか…なんか…なんかさ…」
…んん??
赤い顔して何かごにょごにょ言ってる風ぽん。
もしかしてこれってヤキモチ!?
風ぽんヤキモチ妬いてくれてんの!?
もしそうなら超嬉しいんだけど!