第8章 誕生祝い to Sho
-Mside-
「いやー、もうどの料理もめちゃくちゃ美味くてさ!弁当もかなり美味いけど、やっぱ出来たてはまた格別っていうか」
「へぇ…」
「でさ!なんと、ケーキまで手作りだったんだよ!これがまた店顔負けでさ!見た目も味も最高で!」
「へぇ…」
「あんなに可愛くて料理も上手なんて無敵過ぎじゃね?」
「はぁ…」
翔の誕生日翌日。
スケートに行くための待ち合わせ場所で翔にとっ捕まった俺は、延々と昨日の2人だけの誕生日会の報告を聞かされ続けてる。
報告っつーか、ほぼ惚気!
いい加減腹いっぱい通り越して、胸焼け起こしそうなんだけど。
気のない相槌に気付いてくれ!翔!
最初は単に礼を言われただけだったんだよ。
「昨日は誕生日飾りありがとう」ってさ。
あの飾り。
もちろん言い出したのは智で。
翔のためって言うよりはニノのためだった。
ニノがプレゼントの渡し方に悩んでたとかで。
少しでも力になってやりたいんだと、ニノにも内緒で飾りを準備してた。
指輪作りも手伝ってるのに。
本当、智はニノに対してさぁ……いや、何も言うまい。
全部1人で作るつもりだったみたいだけど、知ったからには放っておくことも出来ず。
不器用なりに俺でも出来ることは手伝って。
当日は料理で手一杯であろうニノの手を煩わせたくないって言うから2人で飾り付けまでした。
ニノはめちゃめちゃ驚いて喜んでくれたし。
飾り付けた後は、智とゆっくりデート出来た。
翔も喜んでくれたみたいだから、良かったと思う。