第8章 誕生祝い to Sho
「なに食べてもうまい!本当にカズは料理上手だね!」
「そんなこと…///」
「あるある!大あり!」
再び食べ始めて。
思ったまま素直に褒めたら、カズが照れた。
照れ顔も可愛いなぁって、にまにましてたら。
「もし本当に俺が料理上手なら、それは翔ちゃんのおかげだよ?」
「へ?」
「翔ちゃんが美味しそうに食べてくれるから、もっと上手になりたいって思うんだもん」
「そうなの…?」
「そうなの///」
その可愛い顔のまま可愛いことを言うから、キュンキュンしすぎてぶっ倒れるかと思った。
「ありがとう///」
「こちらこそ///」
なんだか俺まで照れちゃって、それを誤魔化すようにパクパク食べてて気づいた。
「……あれ?」
そういえば、見てるばっかりでカズ全然食べてなくないか?
「ごめん!俺1人で食べてた!」
「え?それでいいんだよ。だって翔ちゃんに食べてもらうために作ったんだもん♡」
「ダメダメ!一緒に食べよ?」
気付いてしまったら、もう1人で食べ続けようとは思えない。
「1人で食べてももちろん美味しいけど、2人で食べたらもっと美味しいよ?」
「うん…」
カズは一応頷いてくれたけど、やっぱり自分からは手をつけようとしなくて。
「はい、あーん」
「あーん」
それならばと、口元に運んだら素直に口を開けてくれた。
可愛い!
「はい、これも…これも…あ、これも…」
「…もうっ!」
ぱくっと食べる姿が可愛くて次々に食べさせていたら、突然カズがむくれた。
やべ、調子乗り過ぎたか?
「俺も食べさせたい!」
一瞬ドキッとしたけど、カズがご機嫌ななめな理由がまた可愛かった。
「じゃあ食べさせて?」
「うん♡あーん♡」
「あーん」
美味しい料理を可愛いカズに食べさせてもらって幸せを噛み締める。
それからは、交代で食べさせ合いっこをして。
カズがたくさん用意してくれた料理は綺麗になくなった。