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キミのとなりで ずっと【気象系BL】

第8章 誕生祝い to Sho



だいぶきれいになった気がするけど、どこまで磨けばいいのかな?

「あ、やすりはもういいよ」

心の中で首を傾げながら手を動かしてたら、智に紙やすりを取り上げられて、代わりに金属のヘラみたいなのを渡された。

「これね、みがきべらっていうの。最後にこのヘラで磨いてね」
「わかった」

ただ磨くだけでもこんなに何種類も道具を使うんだなぁ。

でも最後ってことはこれが仕上げ?
紙やすりと何が変わるんだろ?

試しにちょこっとヘラで磨いてみたら、その部分がピカっと光ってびっくりした。

「すごい!すごいピカピカになる!」
「楽しいでしょ?」
「うん!」

丁寧に磨けば磨いただけピカピカになって。
指輪に込めた翔ちゃんへの愛に比例するみたいに光っていく。

目に見えて変化していくのが楽しいし、嬉しい。

どうしたって既製品みたいな完璧な綺麗さはないけどさ。

その代わり既製品にはない愛をモリモリに詰め込んでるもんね!


「できた……!!」

納得いくまで磨きあげた指輪はピカピカで。
光にかざしてみたらキラッと輝いた。

俺にも出来た!
本当に指輪が作れちゃった!

ものすごい達成感で胸がいっぱい!!

「ありがとう!智のおかげで指輪ができたよ!」
「ちがうよ、ニノが頑張ったんだよ」

たくさんの感謝を込めてぺこりと頭を下げたら、智がその頭をなでなでしてくれた。

「ほんとに智のおかげなのに…」
「俺、今日は大したことしてないもん」

“今日は”ってところが気になるんだけど…
きっと翔ちゃんの時と比べてるんだよね?

どれくらい大変だったのか俺にはわかんないけど、翔ちゃん不器用さんだもんね…

それでも智が諦めないでくれたおかげで、あんな素敵なプレゼントがもらえたんだ。

俺だって1人だったら絶対こんなちゃんと作れなかったよ。

だからやっぱり智には感謝しかなくて。

「智のおかげなの!本当にありがと♡」

翔ちゃんと2人分の感謝を込めて、力いっぱい智を抱きしめた。

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