第8章 誕生祝い to Sho
ずーっとドライヤーをあててたら、指輪がカチカチになった。
「智、これどう?もっと?」
「どれどれ…あ、もう大丈夫そう。じゃあ焼こっか」
智のオッケーが出たからキッチンに移動して、ガスコンロに専用の網を乗っけて焼いていく。
「なんか魚焼いてるみたい」
「ねー」
コンロの前で、智と並んで指輪が焼けるのをじっと見守る。
「わ!縮んできた!」
「もうちょっとだね」
焼いてたら指輪が一回りくらい小さくなって。
分かってたことだけど、どうしても不安になっちゃう。
「サイズ大丈夫かなぁ…」
「多少の誤差なら修正出来るから大丈夫だよ」
でも智は全然動じない。
すごく頼もしい!
「じゃあ火を消してくださーい」
「はーい」
15分くらい焼いたところで火を止めた。
指輪は小さくなって真っ白になってる。
「このままちょっと冷ますよ」
「はーい」
指輪が冷めるまで2~30分放置するって言うから休憩することにして。
お菓子を食べながら、まったりお喋りする。
「誕生日当日はどこか行くの?」
「ううん、うちに来てもらうの」
今年の翔ちゃんの誕生日は土曜日で。
みんなで遊びに行くことになるかなって思ってたら、翔ちゃんに「当日はカズと2人で過ごしたい」って言われたんだ///
みんなで出掛けるのは翌日日曜日。
今年もスケートに行く予定。