第2章 誕生祝い to Nino
でも、そのニノだけど…
なんか最近ちょっと様子がおかしい気がしてて。
翔とは相変わらずラブラブだし、毎日翔の隣でニコニコしてるんだけど。
なんか…なんだろ…?
笑顔が綺麗すぎるっつーか。
どこか作りものみたいっつーか。
心からの笑顔には見えないんだよな…
それに、ちょっと元気もないように見える。
翔と拗れまくった時ほどひどくはないんだけど。
また飯を全然食わなくなってるんだよな…
これは翔も智も心配してるけど、ニノはちょっと胃の調子が良くないんだって説明してて。
だから元気がないんだって言われれば、まぁ納得出来なくはないんだけど。
あとは…あんまり甘えたりワガママ言わなくなった気がする。翔にも、智にも。
でも翔も智も気にした様子はないから、やっぱり俺の気のせいなのかな。
俺は翔や智ほどニノのこと分かるわけじゃねーし…
でもなぁ、この2人サプライズで頭いっぱいになってそうだったからなぁ…
信用出来るかあやしいよな…
なんでこんなにニノを気にしてるかって言うと、ちょっと前にニノに聞かれたんだよ。
智のこと好き?って。
なんの前触れもなく突然。
揶揄ったり、ふざけたりしてない真剣な声で。
よく分かんねーけど、なんか直感でこれは俺も真剣にならなきゃダメだって思って。
「好きだよ」
大真面目に答えたら、ニノの顔が泣きそうに歪んだ。