第2章 誕生祝い to Nino
「ニノ喜ぶねー」
智は俺たちの言い争いなんて全く気にせず、ニコニコと翔が頑張って用意したプレゼントを眺めていた。
「喜んでくれるかな?」
翔は少し不安そうな顔をしたけど
「大丈夫!絶対絶対喜ぶよ!」
智が力強く言い切った。
俺もそう思う。
ニノは絶対喜ぶだろう。
翔からのプレゼントってだけで嬉しいだろうし、サプライズだし。
でもなぁ…
ニノは勘がいいからなぁ…
「なぁ、ニノにはバレてないんだろうな?」
「大丈夫だ!」
念のために聞くと、翔は自信満々に胸を張った。
そんなに自信があるなら大丈夫か…と思ったけれど。
「ちょっと前に智くんといるところを見られちゃったっぽかったけど、うまく誤魔化せたから!」
続く言葉に一気に不安になった。
本当に大丈夫なのかよ…
そこに智が更に追い討ちをかけてくる。
「あ、それ!俺もニノに聞かれたー!でも俺もちゃんと誤魔化したからね!大丈夫だよ!」
智も自信満々だけど、智嘘つけないじゃん!
ああ、このサプライズ…もうバレてるんじゃね?
こいつら学校でも不自然にコソコソ話してたりしてたもんな…
まぁ、サプライズにはならなかったとしても、ニノが喜ぶのは間違いないとは思うけど。