第2章 誕生祝い to Nino
「………出来たっ!!」
やっと綺麗…とは言い難いが、縦結びになっていない蝶々結びを完成させた翔が目を輝かせた。
なんとかラッピングまで終了したらしい。
「出来たねー!お疲れさま、翔くん」
智がにっこり笑ってパチパチと拍手を送ると
「ありがとうっ!智くんっ!本当にありがとうっ!!」
感極まった翔が勢いよく智の両手を掴んでブンブン振った。
「翔っ!!馴れ馴れしく智の手を握ってんじゃねーよっ!!」
イラッとして、すぐに智の手をがっちり握りしめてる翔の手を引っ剥がす。
単純に感謝の気持ちを伝えてるんであろうことは分かるんだけどな…
智に俺以外の野郎が触るのは、それが翔でも嫌なんだよ!
まぁ、ニノはまた別だけども。
「何だよ、潤。ヤキモチか?器の小さい男だなぁ」
手を振り払われた翔は、怒るかと思いきや。
ニヤニヤしながら揶揄ってくるもんだから、俺のイライラは増して。
「そうか…じゃあ翔は、俺がニノの手を握っても何とも思わないんだな?俺と違って器が大きいみたいだから当然怒ったりしないんだよな?」
嫌味たっぷりに言い返してやれば、ぐっと言葉に詰まった。
翔なんて俺以上に独占欲が強いくせに、何言ってんだって話だよ。